アンティーク家具の修復で塗装を成功させる秘訣とは?よくある失敗例&トラブル対策
修復塗装でアンティーク家具を新品のような仕上がりに!
アンティーク家具は、長い年月を経て刻まれた歴史の重みと、使い込まれたからこその風合いが魅力です。しかし、その一方で、経年劣化による傷みや色あせ、塗装の剥がれといった問題も避けられません。そこで、アンティーク家具の価値を維持し、さらに長く愛用するためには、修復塗装が重要な役割を果たします。
こちらでは、素材・技法別に見る修復塗装について、修復塗装のトラブルシューティングについてご紹介します。
素材別に見る修復塗装

木材
アンティーク家具によく使われる木材は、大きく分けて「無垢材」と「合板」の2種類に分けられます。これらの木材は、それぞれ異なる特徴や塗装に適した塗料の種類も異なるため注意が必要です。
無垢材
無垢材は、天然の木材から切り出したままの素材です。そのため、木目や色合いが美しく、経年変化による味わいが楽しめることが特徴です。
無垢材の家具を長く楽しむためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ると、木材が乾燥してひび割れが生じたり、表面が劣化しやすくなるため注意が必要です。
無垢材の塗装には、木材の呼吸を妨げない「オイル系塗料」や「ワックス」が適しています。これらの塗料は、木材に浸透して保護する効果があり、自然な風合いを保ちながら、経年変化を楽しめます。
合板
合板は、薄い板を重ねて接着した木材です。無垢材に比べて安価で、反りやひび割れが発生しにくいという特徴があります。
しかし、合板は表面に薄い化粧ベニヤが貼られている場合があり、塗料によっては密着性が悪く、剥がれやすいという側面も持っています。そのため、合板への塗装は、下地処理を丁寧に行うことが重要です。下地処理をしっかり行うことで、塗料の密着性を高め、剥がれを防げます。また、塗料の種類は、使用する合板の種類や状態によって適切なものを選ぶようにしましょう。
このように木材の種類によって、それぞれ異なる特徴や最適な塗料が存在します。ご自身の家具の状態や特徴を理解したうえで、最適な塗料選びを行いましょう。
金属
アンティーク家具に使われる金属素材としては、真鍮や鉄が挙げられます。これらの素材は、経年変化によって独特の風合いを帯び、アンティーク家具の魅力を一層引き立てます。
真鍮
- 金色に輝く美しい金属
- 耐腐食性に優れている
- 年月とともに味わい深い色調に変化する
表面の酸化皮膜を活かす場合は、研磨しすぎないようにしてください。クリア塗装で保護する場合は、密着性の高い塗料を選びましょう。
真鍮の塗装には、クリア塗装がおすすめです。クリア塗装は、金属本来の輝きを活かしながら表面を保護できます。ラッカーやウレタン系の塗料が一般的ですが、アンティーク感を出す場合は、オイルステインや蜜蝋ワックスなども用いられます。
鉄
- 強度が高く、様々な形状に加工しやすい
- 錆が発生しやすい
防錆処理を施したうえで塗装するようにしましょう。
鉄の場合は、防錆効果の高い塗料を選ぶことが重要です。錆止め塗料を下塗りした後、お好みの色の塗料を上塗りしていきます。アンティーク感を出すテクニックとしては、わざと塗装を剥がしたり、錆を発生させたりする方法があります。
プロの技!技法別に見る修復塗装

美しい仕上がりと塗料の耐久性を高めるためには、下地作りが非常に重要です。アンティーク家具の修復塗装においても、塗料を塗る前の下地作りが、その後の仕上がりに大きく影響します。
下地作り
洗浄
長年使い込まれたアンティーク家具は、表面に目に見えない汚れや油分が付着していることが多くあります。これらの汚れをきちんと落とさずに塗装してしまうと、塗料がうまく密着せず、剥がれや色ムラの原因となってしまいます。洗浄には、水拭き用布、中性洗剤、サンドペーパーなどを使用します。汚れの程度に合わせて適切な方法を選びましょう。
目止め
木材は、種類や状態によって塗料の吸い込み方にムラが出ることがあります。目止めは、この吸い込みを均一にすることで、塗料の剥がれや色ムラを防ぐための技法です。目止めには、シーラーやフィラーと呼ばれる専用の材料を使用します。
シーラーは、木材の吸い込みを抑え、塗料の密着性を高める効果があります。
フィラーは、木材の小さな穴や傷を埋め、表面を滑らかにする効果があります。
目止めを行うことで、その後の塗装を美しく仕上げることができます。
これらの下地処理を丁寧に行うことで、塗料の密着が向上し、仕上がりの美しさだけでなく、塗膜の耐久性も高まります。
塗装
いよいよ塗装工程です。ここでは、代表的な塗装方法である「刷毛塗り」と「スプレー塗装」の特徴を比較しながら見ていきましょう。
刷毛塗り
刷毛塗りは、塗料を刷毛に含ませて塗っていく方法です。DIYでも扱いやすく、アンティーク家具の修復塗装においても伝統的に用いられてきました。刷毛の種類によって仕上がりが異なり、平筆は広い面、丸筆は曲面や模様、筋付けなどに適しています。ムラなく塗るには、塗料を薄く均一に塗布することが重要です。
スプレー塗装
スプレー塗装は、スプレーガンを用いて塗料を霧状に吹き付ける方法です。短時間で均一な塗膜を形成できるため、広範囲の塗装に適しています。ただし、塗料の飛散に注意が必要で、換気のよい環境で行うことが大切です。また、家具全体を塗装する場合には、塗り残しがないように注意深く作業する必要があります。
これらの特徴を踏まえ、修復するアンティーク家具の状態や、求める仕上がりのイメージに合わせて適切な塗装方法を選択しましょう。
仕上げ
塗装が完了したら、いよいよ仕上げです。塗装面を保護し、美しい艶を出すために、ワックスやニスを使用します。
ワックスによる仕上げ
ワックスは、アンティーク家具の風合いを活かした自然な仕上がりになるのが特徴です。木材に浸透し、表面に保護膜を作ることで、汚れや傷から守ります。しかし、ワックスは時間の経過とともに効果が薄れていくため、定期的なメンテナンスが必要です。季節の変わり目や乾燥が気になり始めたら、ワックスを塗り直してあげましょう。
ニスによる仕上げ
ニスはワックスよりも耐久性が高く、水や汚れに強いというメリットがあります。塗膜が硬いため、家具をしっかりと保護できます。ただし、一度塗ると剥がすのが難しく、やり直しがきかないため、注意が必要です。
このように、ワックスとニスはそれぞれに異なる特徴があります。ご自身の家具の状態や、求める仕上がりに合わせて、適切な仕上げ材を選びましょう。
トラブルシューティング:DIY塗装のよくある失敗と対策
ここでは、修復塗装で起こりやすいトラブルと、その対策について見ていきましょう。
色ムラ
原因
- 塗料の濃度が不均一
- 塗料の乾燥時間が不十分なまま重ね塗り
対策例
- 塗料は使用前にしっかりと混ぜる
- 一度に厚塗りせず、薄く塗り重ねる
- 乾燥時間を十分に取る
剥がれ
原因
- 下地処理の不足
- 塗料と素材の相性が悪い
対策例
- 汚れや古い塗膜をしっかり落とす
- 目止め材を使用して下地を整える
- 素材に合った塗料を選ぶ
ひび割れ
原因
- 急激な温度変化
- 乾燥による木材の収縮
対策例
- 直射日光やエアコンの風が直接当たらない場所に置く
- 適切な湿度を保つ
上記はほんの一例であり、トラブルの原因は多岐にわたります。状態によっては、自身で対処するよりも、専門業者に相談することをおすすめします。
アンティーク家具の修復塗装は、一見簡単そうに見えて、実は多くの知識と経験が必要となる作業です。
プロは、家具の素材、構造、塗装の歴史などを考慮し、最適な修復方法を提案してくれます。また、特殊な道具や塗料を使用することで、素人が真似できないレベルの仕上がりを実現できます。
愛着のあるアンティーク家具と長く付き合っていくためにも、プロの力を借りることも検討しましょう。
満足のいく仕上がりを求めるならプロに依頼しよう!
アンティーク家具は、長い年月を経てきた歴史を感じさせる特別な魅力があります。しかし、その修復には専門的な知識と技術が必要です。
アンティーク家具の修復は、「絶対品質」ではなく「相対品質」であるという考え方が重要です。つまり、新品同様の状態にするのではなく、家具の持つ歴史や風合いを尊重しながら、その個性を活かす修復が求められます。
そのため、専門業者に依頼する場合は、単に技術力だけでなく、アンティーク家具に対する深い知識と経験を持つ業者を選ぶことが重要です。
専門業者は、家具の歴史や材質、構造などを考慮し、最適な修復方法を提案してくれます。また、長年の経験で培われた技術により、高品質な仕上がりを実現できます。
菊屋家具本店では、アンティーク家具の修理・修復を行っております。ちょっとした部品の交換はもちろん、色あせた家具の塗装から生地の張り替え、傷やへこみの補修まで幅広い対応が可能です。まずはお気軽にお見積もりをご依頼ください。お見積もりは無料で承っております。
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